特定技能の「宿泊業(ホテル・旅館)」の概要

2019年4月より特定技能制度が開始し、一番最初に開始する業種が宿泊業です。
この「特定技能」は「特定産業分野」で就労を行う場合に取得できる在留資格で、「特定技能」ビザを取得することで、外国人の単純労働も認められます。

本記事では特定技能実習の宿泊業の概要、背景、職務内容について紹介します。
なお、特定技能制度については、下記の記事もご覧ください。
参考:「特定技能とは?制度の概要や特徴について」

宿泊業の人材の状況

現在、日本での宿泊業の就業者数は日本人・外国人を合わせて約57万人です。
現時点ですでに約3万人の人手不足が生じており、2025年には10万人が不足すると予想されています。

不足が生じている理由は

  • 訪日外国人旅行者の増加
  • オリンピック対応による宿泊施設の増加
  • 従業員の高齢化
  • 退職率が高い

賃金の安さ、不定期シフト、単純労働なども定着率の低さに繋がっています。

今後はITやAIやロボットの活用により効率化と、外国人の受け入れによる人手の充足が急務になります。
外国人受け入れの策として特定技能で2019年に5000人、2024年までに約2万人の受け入れを目指しています。

宿泊業の技能実習生について

宿泊業の技能実習について

現制度の技能実習制度とは別に、特定技能の制度が新設されます。
参考:技能実習と特定技能の違いについて

現在、宿泊業は技能実習の職種にはありません。
監理団体などから2号も含めるよう要望も強く、2号から特定技能に繋げる流れを構築するために、技能実習2号を検討しています。

国会でも
「日本の宿泊業は、きめこまやかなで丁寧なサービスや清潔感を強みとし、おもてなしの精神をもとにした接客や衛生管理の技能は旅行者の利便性や快適性や安全安心の確保に繋がっている。発展途上国では観光が重要で成長する産業で、これらの国々では日本の宿泊業について技能を習得するニーズが高い」と前向きに議論されています。

特定技能の宿泊業の資格

全職種共通の条件として、どちらかに該当しなければなりません。

  • 技能実習修了者
  • 日本語がN4レベルで、専門的なスキルや経験があること

専門的なスキルや経験を図るテストとして、
宿泊業においては、日本旅館協会、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会、全日本シティホテル連盟、日本ホテル協会の共同設立した「一般社団法人宿泊業技能試験センター」が「宿泊業技能測定試験(仮称)」を予定しています。
「宿泊業技能測定試験(仮称)」は、国外・国内でそれぞれ年2回程度実施されます。

「特定技能1号」ビザを取得するためには、「宿泊業技能測定試験(仮称)」を合格する必要があります。
この試験に合格で、一定の専門性・技能を用いて即戦力と して稼働するために必要な知識や経験を有するものと認められます。

上記試験の評価方法等については、
試験言語:日本語
実施主体:一般社団法人宿泊業技能試験センター
実施方法:筆記試験及び実技試験
実施回数:国外及び国内でそれぞれおおむね年2回程度実施
開始時期:2019年4月予定

所属機関の要件は

  1. 旅館・ホテル営業の許可を受けたものであること
  2. 宿泊分野における外国人材受入協議会(仮称)の構成員となること
  3. 風俗営業法上の「施設」に該当しないこと
  4. 風俗営業法上の「接待」を行なわせないこと

特定技能の宿泊業の業務内容

旅館業法の旅館・ホテル営業の許可を受けた施設が対象で、フルタイムでの雇用や、日本人同等の報酬が要件です。

業務内容は
フロント、企画・広報、接客、レストランサービス、館内販売や館内備品の点検・交換などの関連業務に付随的に従事します。

  • 宴会場の準備・配膳と下げ膳・バイキング形式レストラン要員など仲居さんの補助的作業
  • フロントから客室までの案内
  • 観光客への対応(通訳)
  • 客室準備、清掃・布団の上げ下げ、ベッドメイクなどルーム係りの作業
  • 館内のコーヒーラウンジ・レストラン・ラーメンコーナー等でのウエイトレス、ウエイターの作業
  • 料理の盛り付け・洗い場など厨房での作業
  • 直営売店での販売員
  • 館内施設全般の保守、清掃

まだ制度が変わることが予想できますので、
ニュースなどをチェックしましょう

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